「ここきち」応援団

お腹を空かせた子どもたちの「おいしかったー、お腹いっぱい!」という声が聞こえる食卓を作り続けていきたいですね。

――トーク番組などで拝見する屈託のない笑顔が印象的な香坂みゆきさん。旅番組ではオーストラリアへロケに行かれていましたが?
 なんと15年ぶりの長期ロケだったんですよ。出産してからは、「時間が取れる範囲で仕事もする」というスタイルでしたので、長く家を空けるお仕事はお引き受けしていなかったのです。でも上の子も13歳になり、パパとお留守番ができる年に成長してくれたので、そろそろ大丈夫かなと思って行ってきました! 2週間も家を空けるのは初めてでしたが、子どもたちは私の心配をよそに、サラリと「どうぞいってらっしゃい」(笑)。
 私は「子どもはあっという間に大きくなるだろうから、その限られた時期を見逃してしまうのはもったいない。後で後悔はしたくない」という考え方。自分の仕事より、子育てや家の中の仕事を優先してきました。まだしばらくはこのペースで行くと思いますが、少しずつ余裕も出てきたのかなと思います。
――子育て中心の生活の中でも、ご趣味のフラダンスを続けてこられたり、「mama hula」というファッションブランドを立ち上げたりと、活動的ですね?
 フラはかれこれ十年以上、月に3回教室に通っています。学校の行事や仕事が重なると行けない日もありますが、自分にとってのリフレッシュの時間なので、楽しみながら続けています。
 「mama hula」は、ママ友と一緒に立ちあげたTシャツのブランド。ハワイアンテイストで、タウン着にもできるシンプルなTシャツがあったらいいなと思って。最初は自分たちで少しずつお金を出し合って、デザインと制作をして、学校のバザーで販売していたんですが、そのうちウエブサイトも作って販売することになりました。こぢんまりとやっていますが、春夏、秋冬と企画会議を開いて、新作を発表しているんですよ。今は主人が立ち上げたファッションブランドのサイトの横に、一緒に載せてもらっています(笑)。
香坂みゆきさん
――ご家族の食卓は賑やかそうですね。おいしそうな家庭料理をホームページにもアップされていますが、お料理はお好きですか?
 好きなのかな~?(笑)フードコーディネーターさんが作るような“素敵な食卓”ではないのですが、あまり気負いなく家事としてやっています。ホームページでも大根の煮付けを紹介したり(笑)。私にとっての“うちごはん”は、やはり自分の母や祖母の味。ひとり暮らしを始めてからは料理本を読んで作ることもありましたが、本も見ずにチャチャッと作るものは、昔から親が作って食べさせてくれたメニュー。「じゃあ健康的な和食派ですか?」というわけでもなく、同じ食卓にハンバーグもあるけど、野菜の煮物もあるし。生姜焼きとかお刺身とか、いたって普通(笑)。お腹を空かせた人たちに、それなりに栄養のバランスのとれたものを食べさせてあげたいな、という感じですね。
 主人も子どもたちも基本的に好き嫌いはなくて、何でも食べてくれますよ。下の子がセロリやアボカドが苦手という時期がありましたが、私はあまり気にしないタイプ。赤ちゃん時代も離乳食はレトルトも利用したりして、気負わずにやっていましたので「せっかく作ったのに、どうして食べてくれないの」と落ち込んだこともありませんね。
 最近は、パパが番組でお料理コーナーに携わったことがきっかけで、家でも時々作ってくれるようになりました。母の日には上の子と二人で「今日は僕らがやります」と、おばあちゃんにレシピを聞いてトン汁とオムライスを作ってくれましたよ。
――野菜などの食材選びでこだわっていることはありますか?
 旬のものはおいしいので食べますね。こだわりというほど強くはありませんが、なるべく体にいいものを、国内産のものが安全、という感覚はあります。だからといって、すべて自然食にするのは難しいし、家計にも響くので、できる範囲でチョイスする程度です。ふだんは近くのスーパーで「安い!」と思ったら、その安さがあやしくなければ(笑)、買いますよ。
 気を付けているのは、必要なものを必要な分、買い求めること。食材が無駄になるのはストレスなので。食育のことや日本の農業のこれからといったテーマの講演会などに招かれることもあり、私自身もとても勉強になっています。消費者として出来ることには取り組みたいですが、それで生活に無理が生じると続きませんので、普通の生活をしながらできることをやっていきたいですね。
 夏場に信州に行ったときなどは、道の駅などの産直市場で新鮮な野菜を買うのを楽しみにしています。生産者の方とお話しながら「むかごがおいしいよ」「どうやって食べるの?」と会話しながら野菜の知識が広がるのが楽しいですね。子どもも「ママ、直売所に行くなら“佐藤さんのトマト”買ってきて!」と、市場の新鮮なトマトにハマっていました(笑)。
――最後に、香坂さんにとって「心のキッチン」とは?
 キッチンや食卓って、すごくその家族のことが見える場所なのかな。家族の風景。子どもたちにとってのおふくろの味は、今はまだピンときていなくても、大人になって、彼女から料理を作ってもらったりしたそのときに我が家のおふくろの味に気付いてくれるのかな、と思います。主人は京都の人で、関東の私と十何年も一緒に暮らしながら「これは関西風、こちらは関東風」と味付けも歩み寄って(笑)、今では私の作るものでだいたいOKになってきている。「これが我が家の食卓だった」ということを、それこそ人生の終わりごろに気付いてくれたりとか?(笑)
 あんまり豪華なお料理は作れないですけど、お腹がすいたという人たちに「あ~おいしかった、お腹一杯になった!」というお料理を作っていきたいですね。幸い、口が上手い男の子チームなので(笑)、みんな「ママこれおいしいねー」と言ってくれるんですよ。作る私は、やっぱりその言葉がうれしい。“今日もみんなでご飯を食べよう”と楽しみな気持ちになるキッチンを私は作っていきたいなと思っています。
香坂みゆきさん
profile
香坂みゆき(こうさか・みゆき)
1963年生まれ。神奈川県出身。1977 年に「愛の芽生え」で歌手デビュー。以降、女優、タレントとしてTVや映画などで活躍。 1994年にタレントの清水圭さんと結婚。1997年に長男、2002年に次男を出産後は、子育てや食育に関するトークショーを行うなど幅広く活動中。趣味はフラダンス・スノーボード・サーフィン。
香坂さんデザインのTシャツブランド「mama hula」はこちら
http://www.stp72.com/mamahula/