
ピーマンはナス科の一年草で、高温下の環境で生長する夏野菜の定番。彩りや切り口の美しさだけでなく、生活習慣病や老化予防に役立つ高い栄養価にも注目が集まります。




- 栽培時期によって「冬春ピーマン」「夏秋ピーマン」に区別されますが、本来は高温を好む野菜で、6〜9月が旬。気温20〜30℃の環境で育ったものは、ベータカロテンとビタミンCが豊富で、もっともおいしいと言われています。

- 夏秋ピーマンは水はけのよい太平洋沿岸地域で栽培が盛んで、全国出荷量の上位は茨城県、岩手県、北海道など。冬春ピーマンは温暖な地域でのハウス栽培がメインで、宮崎、茨城、高知、鹿児島の4県で全国出荷量の90%を占めています。
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- 熱に強く、油との相性も抜群。夏バテやシミ対策、成人病予防などに。
- ピーマンの独特の香りは、ピラジンという成分によるものです。ピラジンは血液をサラサラにして血栓をできにくくするため、脳梗塞や心筋梗塞などの予防に効果があると言われています。
ピーマンはナス科の植物ですが、ビタミンCの含有量は同じナス科のトマトの約4〜5倍で、ピーマン100g中およそ80mgと非常に豊富です。ビタミンCには疲労回復効果に加え、コラーゲンの生成を促しメラニン色素を抑える作用もあるため、夏バテやシミ対策に効果的です。また、やはりピーマンに多く含まれるベータカロテンは、ビタミンCとともに、余分な活性酸素を除去する働きがあり、ガン予防や血管を強くする効果もあると言われます。
ピーマンを使った人気レシピには、肉詰めや青椒肉絲(チンジャオルースー)など、お肉と一緒に炒めた料理がありますが、これは栄養面でもたいへん理にかなったものです。
まずビタミンCの吸収率。ビタミンCは熱によって壊れやすいものですが、ピーマンは肉厚なため、加熱してもビタミンCが失われにくいという特徴があるのです。そのうえ油で調理すればベータカロテンの吸収率も高まります。
さらに、ピーマンはたんぱく質と一緒に食べることで免疫力アップも期待できます。したがって肉詰めや青椒肉絲(チンジャオルースー)には、「ピーマン+油+たんぱく質」の公式が成り立つのです。
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- 辛くないけれど、実はとうがらしの仲間。日本では戦後になって普及。
- ピーマンの起源は中南米の熱帯地方に生育していたとうがらしです。アメリカ大陸に到達したコロンブスが貴重な香辛料として持ち帰ったとうがらしは、欧州でも栽培されるようになりました。以来、品種改良が重ねられた末、辛味のない今のピーマンが誕生しました。
明治時代には、ピーマンを含めたさまざまなとうがらし類が欧州から日本に渡ってきました。「ピーマン」という呼び名も、フランス語の「piment(=とうがらし)」を由来とする節が有力です。しかし、ピーマンは日本でなかなか普及せず、広く一般に食べられるようになったのは戦後のことです。昭和30年代当時のピーマンは現在のものより大ぶりで、苦味も強いものでしたが、やはり品種改良が重ねられた結果、小型化し、味のクセも抑えられるようになりました。
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- カラーピーマンは完熟ピーマン。栄養も緑から倍増。
- もっとも一般的なピーマンは「京波」「ちぐさ」などと呼ばれる品種で、ピーマンの仲間の中でも中型に分類される大きさのものです。色は緑色がもっとも出回っていますが、それは未成熟なうちに収穫しているためです。
赤、オレンジ、黄色などのいわゆるカラーピーマンは、一般的に大型のものが流通していますが、これらは「キングベル」「クイーンベル」「サンセットベル」などと呼ばれる大型品種を完熟させたもの。大型種もやはり、未熟なうちは緑色をしています。
カラーピーマンはグリーンピーマンに比べ栽培期間が2倍以上と長く、また長期保存が利かず、全体が完全に色づいたタイミングで一気に収穫しなければならないため、生産農家はより手間を掛けて作っていることになります。なお、ピーマンは成熟する過程で栄養価も高まるため、カラーピーマンはグリーンピーマンに比べ、ビタミンCを約2倍、ベータカロテンを約3倍も含んでいるといわれています。
その他、ピーマンの仲間で有名なものとしてパプリカがあります。パプリカは大型カラーピーマンと混同されてしまいがちですが、れっきとした別の作物です。パプリカはきれいに膨らんだベル型の形状をしているうえ、ピーマンよりも肉厚で糖度が高く、長期保存にも向いています。
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- 選ぶポイントは色、ツヤ、ハリ。匂いが苦手なら縦切りにして調理。
- ピーマンを選ぶ際には、色が濃くツヤがあり、触ってもフカフカせずハリがあるかどうかを確かめるようにしましょう。また、へこみや変形は味に関係しませんが、同じ大きさならばなるべく重いものを選ぶとよいでしょう。
保存するなら水気を丁寧に拭き取り、ビニール袋に入れて冷蔵庫の中へ。そうすれば夏場でも約1週間、日持ちします。下ごしらえは、見た目にもかわいい輪切りにするのが一般的ですが、ピーマンの組織は縦方向に並んでいるもの。輪切りにすると細胞を壊すので、あの青臭さも際立ちます。匂いがどうしても苦手な方には、縦切りにして調理することをおすすめします。












