「ここきち」食材辞典

サツマイモ
旬
ごぼうの収穫期は、晩秋から冬にかけて。かつては手作業で掘っていたので収穫は大変な重労働でしたが、現在では掘り取り機を使って効率的に収穫されています。ちなみに、柔らかくてアクが少ない、夏ごぼうとも呼ばれる新ごぼうの収穫期は初夏。5月~6月には、葉と若い根をいただく、葉ごぼうが旬になります。
生産地
主流になっている長い根のごぼうは、茨城、千葉、群馬、埼玉など、関東での生産が多く、最近では、北海道も生産量を伸ばしています。京都の伝統野菜のひとつで、根の中心に空洞があるジャンボごぼう、滝川ごぼうや、根周50cmにもなる千葉産大浦ごぼうなど、市場ではあまりお目にかかれない、特産ごぼうも生産されています。
  • ごぼうを野菜として食するのは日本だけ! 中国から伝来して以来、珍重されてきた伝統野菜です。
     ごぼうは、ユーラシア大陸の北部などでは自生していますが、日本で自生しているものは確認されていません。日本には、薬草として中国から伝来しました。5500年前の鳥浜貝塚で発見されたことから、縄文前期から食されていたと考えられていますが、918年や923年の書物に、ごぼうと思われる名称の記載があることを基に、中世に中国から伝来した、という説もあります。このように、ごぼうは日本では、古くから人々に親しまれていた伝統野菜ですが、ごぼうの根の部分を野菜として食しているのは、世界広しと言えども日本だけ。中国では、野菜ではなく、解毒や解熱、咳を鎮める薬草として栽培されています。また、欧米では若菜をサラダとして食することがあるようですが、根の独特な香りと食感は欧米人の好みに合わないようで、「日本人は木の根っこを食べている!」と驚く方が多いようです。
     日本では、その昔から重要な野菜として珍重されてきたごぼう。平安時代には、宮廷の献立として出されたという記録があり、江戸時代や大正時代の農書や植物事典には、その滋養作用が取り上げられています。陰陽思想と五行思想が結びついて中国から伝わり、日本に根付いた陰陽五行思想では、うなぎやタニシなどと共に黒い食べ物と位置づけられ、食中毒や疫病を予防すると珍重されていました。
  • 一般的に使われる長根型と、主に関西で栽培されている短根型、葉をいただく葉ごぼう型などがあります。
     現在、一般的に日本で食されているごぼうは、細くて長い長根型のごぼう。長根ごぼうの代表格である「滝野川」は、江戸時代初期に、東京の滝野川で鈴木源吾という方が作り始めたもので、直径は約2~3cmで、長さは約1m。現在スーパーなどで売られているごぼうは、この「滝野川」の改良品種。「滝野川」より短めの「渡辺早生」という品種も有名です。
     一方、太くて短いごぼうとして知られているのが、「堀川」や「大浦」。「堀川」は京都の特産品で正月料理になくてはならない野菜。滝野川系統の品種でありながら、2年をかけて育てる特殊な栽培方法で作られ、直径は約7cm、長さは約60cm。「大浦」は、直径約10cmで重さが2~4kgもある大きなごぼうで、古くから千葉県大浦で栽培されていましたが、現在では、成田山新勝寺の献上用の契約栽培のみとなっていて市販されていません。「堀川」は中心部分に空洞があるのが特徴で、そこに様々な食材を詰めて調理したりしますが、栽培に手がかかるため高価な価格で取引きされています。
     青々しく、ごぼうの印象とはかけ離れた外見を持つのが、葉ごぼう。福井産の「越前白茎」が有名で、柔らかい緑色の葉柄や若い根を食します。
  • 水溶性&不溶性の食物繊維をたっぷり含有! 便秘解消はもちろん、ほかにも嬉しい効果が…。
     「ごぼうと言えば食物繊維!」と思われる方も多いのではないでしょうか? その含有量は、生野菜の中でトップで、100g当たり約5.7g。利尿効果や腎臓機能の向上、血糖値の上昇を抑制し糖尿病の予防に良いといわれている水溶性の食物繊維、イヌリンのほか、不溶性の食物繊維で、便秘解消を助けるリグニンや、免疫増強作用があるとされるヘミセルロースも含んでいます。
     これらごぼうの食物繊維が、身体の中を通る過程で胃腸を掃除し、便秘を改善してくれることは有名ですが、コレステロール値の低下や、腸内の悪玉菌の繁殖防止にも効果を発揮するといわれています。 食物繊維のほかにも、ビタミンB1、ビタミンB2、利尿作用があるカリウムなど豊富な栄養成分を含んでいるごぼう。
     これだけ身体にやさしい成分を含有し、しかも低カロリーであることから、ダイエット食材としても注目されています。
  • 泥付きごぼうがおすすめ。調理では、皮をむきすぎないことがポイントです。
     ごぼうは、皮の周囲に栄養や香りがあるので、なるべく泥付きのものを選ぶことをおすすめします。ひげ根が多すぎないもの、大きすぎず細めでまっすぐのもの、太さが均一なものを選ぶとよいでしょう。洗っているものを買う場合は、軽く洗われているものがベター。白すぎるものは避けたほうがよいでしょう。
     ごぼうは乾燥を嫌うので、ラップやビニール袋に入れてから冷蔵で保存します。
     調理の際には、香りと栄養、旨みを残すため、タワシなどで軽くこすって、なるべく薄く皮をむきましょう。アクが強いので切ったらすぐに水にさらしますが、このときにお酢を数滴入れておくとアクを抑えてくれます。水につける時間は5分~10分程度が目安。栄養や旨みを逃してしまうので、水は変えないようにしましょう。