「ここきち」食材辞典

2月の旬の食材 キャベツ

シャキシャキとした歯ざわりと甘みが人気のキャベツ。洋食には欠かせない野菜ですが、日本でも大根についで収穫量の多い、もっともなじみの深い食材のひとつです。
キャベツ
旬
本来は冬に生育する野菜ですが、冷涼地で栽培される夏秋キャベツ、春に出荷するために改良された品種による春キャベツなど、現在では一年中出荷されています。それぞれのおいしさがあり、「旬」もそれぞれといえます。
生産地
キャベツの生産量日本一は愛知県。冬キャベツのほか、春キャベツも作られています。その他では千葉県や神奈川県なども主要生産地です。一方、夏秋キャベツは群馬県や長野県などの高原や、北海道などが生産の中心となります。
  • かぜの予防や潰瘍の予防、さらにはがんの予防効果まで。
     豊富に含まれているのは、かぜの予防や疲労回復、肌荒れの解消などに効果があるとされるビタミンC。大きめの葉を2〜3枚ほど食べるだけで、1日の必要ビタミンCが補給できるといわれているほどですが、実は芯に近い中心部ほどビタミンCが多く含まれます。
     その他、胃壁の粘膜を丈夫にし、胃腸の働きを助けるといわれるビタミンU、血液凝固作用があるため潰瘍の予防や治療に良いといわれ、さらに骨にカルシウムが沈着するのを助ける働きもあるビタミンKのほか、ほとんどのビタミン類やカロチン、食物繊維も多く含んでいます。
     さらに、がんの抑制成分や、発がん物質の活性化を抑制する成分などが含まれていることなどもあり、アメリカ国立がん研究所では、がんを予防する効果をもつ可能性のある食品のひとつとしてキャベツを挙げているそうです。
  • 冬キャベツと春キャベツでは、見た目も食感も違います。
     キャベツは出荷される季節によって、冬キャベツ、春キャベツ、夏秋キャベツに大きく分けられます。
     「寒玉」とも呼ばれる冬キャベツは、球がしっかり締まり、形は偏平。煮こんでも煮くずれしないので煮ものに向いているほか、水っぽさが少ないので炒め物にも向いています。お好み焼きなどに向いていることもあり、関西では「寒玉」が人気のようです。
     冬キャベツ系の品種を、夏から秋の季節に冷涼地で栽培しているのが夏秋キャベツ。群馬県や長野県の高冷涼地での生産が多いので「高原キャベツ」とも呼ばれています。
     一方、「春玉」「春系」または「新キャベツ」などと呼ばれるのが春キャベツ。形は丸く、葉は黄色や緑色に色づいています。葉が柔らかいためサラダなど生食に向いており、関東を中心に人気があるようです。
  • 「芽キャベツ」や「紫キャベツ」など、様々な品種が出回っています。
     キャベツは出荷時期による違いのほかにも、様々な品種が栽培されています。
    例えば「ボール系」「丸玉」「グリーンボール」などと呼ばれる品種は、固くしまったボール型で、1kg程度と小ぶりで葉の内部まで緑色なのが特長。その他にも、その名のとおり葉がちりめん状に縮れている「ちりめんキャベツ」(別名「サボイキャベツ」)、葉の表面が紫色をしている「紫キャベツ」(別名「赤キャベツ」)のほか、葉のつけ根のわき芽が小さく結球する「芽キャベツ」(別名「子持ちかんらん」)などもあります。
     ちなみに、カリフラワーやブロッコリー、青汁の原料としても知られるケールなども、実はキャベツの一種です。
  • 大きさが普通のキャベツの10倍もある「札幌大球キャベツ」
     その名の通り札幌近郊で栽培されてきた「札幌大球(だいきゅう)キャベツ」は、地域野菜としても有名です。なんと大きさが普通のキャベツの10倍近くあり、大きいものは20kg近くになります。明治の頃に米国から来た開拓使顧問がタマネギ「札幌黄」などとともに持ち込んだと言われる品種で、地元では昔からニシン漬けをはじめとする漬物用に愛用されていますが、主婦が軽々と持てる重さではないため、ご主人などを連れて買いに来ることが多いのだとか。この巨大なキャベツが店頭に並んでいる驚きの風景も北海道の人にとっては秋の風物詩でもありましたが、近年は、自宅で漬物を作る人が少なくなった影響で需要が減ったうえ、生産者の高齢化などもあり、生産農家は減っているそうです。
  • 冬キャベツは固くて重いもの、春キャベツは巻きがやわらかく弾力があるものを。
     冬キャベツは緑が濃く、巻きが固くて、重量感のあるものを選びましょう。また春キャベツや夏秋キャベツは、緑が濃く葉につやがあるもの、巻きがやわらかで弾力があるものを選びます。
     ラップに包んで売られているものは、ラップをはずして保存。ポリ袋に入れるか新聞紙などでくるみ、冷蔵庫の野菜室で保存します。丸ごとキャベツの場合、一度に使わない場合は外葉からむいていくのが基本。1週間以内に使いきれない場合には、芯をえぐるようにくりぬき、成長点を切って、濡れたペーパータオルなどを詰めてから冷蔵庫で保存すると長持ちします。
     カット売りの場合は、できれば湿らせたペーパータオルなどでくるみ、ポリ袋で軽く包むとよいでしょう。